日常生活の中で、ふと立ち止まって考えてしまう言葉のひとつが「とめる」です。
普段は何気なく使っているのに、いざ文章に書こうとすると、
「これって、どの漢字が正しいんだろう?」
と迷ってしまうことはありませんか。
たとえば、
- 紙をテープでとめる
- 工作で部品をテープでとめる
- 封筒の口をテープでとめる
このような場面では、漢字で書くなら「止める」と「留める」のどちらがよいのか、意外と自信が持てない方も多いと思います。
この記事では、「とめる」の漢字の考え方を順を追って解説していきます。
「テープでとめる」とは、どんな状態を指すの?

まずは、「テープでとめる」という行為そのものを、少し丁寧に考えてみましょう。
動かないようにする、外れないようにするという意味
テープを使うときの目的は、多くの場合、
- 物が勝手に動かないようにする
- ずれたり、外れたりしないようにする
といったことですよね。
ガチガチに固定するというよりも、必要なあいだだけ押さえておく、簡単に補助するという感覚で使われることがほとんどです。
そのため、「テープでとめる」という表現には、
- 一時的
- 仮の処理
といったニュアンスが含まれることが多いのが特徴です。
日常会話で使われる「とめる」の感覚
普段の会話では、
「ここ、テープでとめといて」
のように、漢字を意識することなく自然に使っていますよね。
話し言葉では意味が伝われば十分なので、漢字の違いまで考える場面はほとんどありません。
だからこそ、いざメモや説明文、プリントなどに書こうとしたときに、
「漢字はどっちがいいの?」
と迷ってしまうのです。
「止める」と「留める」を先にシンプルに分けてみよう

ここで、「止める」と「留める」、それぞれの漢字が持つ基本的なイメージを見てみましょう。
難しく考えず、まずは感覚的にとらえるのがポイントです。
「止める」は動きや流れを止める表現
「止める」には、
- 動いているものを止める
- 進んでいる流れをストップさせる
といった意味があります。
たとえば、
- 水を止める
- 車を止める
- 作業を止める
など、何かが動いている状態を止めるイメージが中心です。
動作や変化に目が向いている言葉、と考えるとわかりやすいですね。
「留める」はその場に固定する表現
一方で「留める」には、
- その位置にとどめる
- 元の場所から動かないようにする
といった意味があります。
- ボタンを留める
- 髪をピンで留める
- メモをクリップで留める
など、形や位置を保つイメージが強い言葉です。
どちらも使われる理由と日本語の特徴
実は「とめる」という行為は、
- 動きを止める
- 位置を固定する
この両方の意味を同時に含んでいることが多い言葉です。
そのため、場面や書き手の意識によって、使われる漢字が揺れやすいという特徴があります。
テープを使う場合、どちらの漢字が自然?

テープで「とめる」場合、どちらの漢字がより自然なのでしょうか。
「止める」が選ばれやすい場面
日常的な表現では、
- 紙をテープで止める
- 箱をテープで止める
- 封筒の口をテープで止める
のように、「止める」が使われることがとても多いです。
これは、
- あとで外す予定がある
- 一時的な対応である
- 開いたり動いたりするのを防ぐ目的
といった要素が強いためです。
「とりあえず今は動かないようにする」という感覚には、「止める」がよく合います。
「留める」のほうがしっくりくる場面
一方で、
- 掲示物をしっかり留める
- 部品を決まった位置に留める
など、固定すること自体を強調したい文章では「留める」が選ばれることもあります。
少しきちんとした印象を出したいときや、説明文・文章表現では「留める」が使われることもあります。
会話と文章で印象が変わることもある
同じ内容でも、
- 会話では「止める」
- 文章では「留める」
というように、使い分けられることも珍しくありません。
どちらを使っても意味が通じる場合が多いので、必要以上に神経質になる必要はありません。
迷いやすい「とめる」の具体的なシーン

ここでは、実際によく迷いやすい場面を、もう少し具体的に見てみましょう。
工作や掲示物をテープで固定するとき
子どもの工作や学校・家庭での掲示物では、
- あとではがす予定がある
- 仮止めとして使っている
というケースが多いですよね。
このような場合は、「止める」を使うと自然です。
プリントや書類をまとめるとき
プリントや書類を一時的にまとめるときも、
- 今だけまとめておきたい
という意味合いが強いため、「止める」がよく使われます。
日常生活で大人も迷いやすい例
実は、大人になってから文章を書く場面でも、
「これ、どっちだったかな?」
と迷うことは少なくありません。
多くの場合、どちらを使っても意味は伝わるので大丈夫です。
テープ以外のものを「とめる」ときの漢字
テープ以外の例も見ておくと、「止める」と「留める」の感覚がさらにわかりやすくなります。
ボタンやホックをとめる場合
ボタンやホックは、位置を固定する役割がはっきりしているため、
「留める」
が使われることが多いです。
ドアや窓をとめる場合
ドアや窓は、開かないようにする目的なので、
「止める」
が自然です。
紙やメモをとめる場合
ホッチキスやクリップの場合は、
- しっかり固定する → 留める
- 仮にまとめる → 止める
というように、場面によって使い分けられることもあります。
学校や辞書ではどう扱われている?
国語辞典に書かれている意味の考え方

国語辞典では、一般的に、
- 止める:動きや進行を止める
- 留める:その場にとどめる、固定する
といった説明がされています。
教科書で使い分けが示される理由
学校では、言葉の意味を理解しやすくするために、
「この場面ではこちら」
と整理して教えられることがあります。
ただし、日常生活や普段の文章では、そこまで厳密でなくても問題ありません。
よくある疑問とつまずきポイント
どちらを書いても間違いにならない?
多くの場合、意味はきちんと通じます。
学校の作文やプリントでは気にするべき?
迷ったときは、先生が普段使っている表現に合わせると安心です。
文章ではどこまで意識すればいい?
読み手に伝わることを一番に考えれば、問題ありません。
まとめ。迷ったら「止める」、意味を知ると使い分けやすくなる

日常的な場面では、「止める」を使っておけば困ることはほとんどありません。
ただ、意味の違いを知っておくと、
- 文章が少し丁寧に見える
- 子どもや周りの人にも説明しやすくなる
といったメリットがあります。
無理に暗記しようとせず、
「こういう考え方があるんだな」
くらいの気持ちで、ゆっくり理解していってもらえたら嬉しいです。

