宇宙開発について調べていると、JAXAやNASAという名前をよく目にします。
どちらもロケットや人工衛星の開発、宇宙飛行士の活動などに関わる機関ですが、日本とアメリカでは組織の仕組みや宇宙開発の進め方に違いがあります。
また、NASAのほうが規模は大きいものの、JAXAにも小惑星探査や宇宙技術の研究など、世界的に注目されている分野があります。
この記事では、JAXAとNASAの正式名称や役割、予算、技術力の違いから、国際宇宙ステーションや月探査での協力関係まで、初心者にもわかりやすく解説します。
JAXAとNASAは日本とアメリカの宇宙開発を担う組織

JAXAとNASAは、どちらも宇宙や航空に関する研究開発を行う機関です。
JAXAは日本、NASAはアメリカの機関であり、それぞれの国の宇宙開発を支えています。
ただし、単に日本版NASAとアメリカ版JAXAという関係ではありません。組織の仕組みや、取り組んでいる計画の規模などには違いがあります。
JAXAとNASAの正式名称や略称の由来
JAXAは「Japan Aerospace Exploration Agency」の略称です。
日本語では「宇宙航空研究開発機構」と呼ばれています。
NASAは「National Aeronautics and Space Administration」の略称で、日本語では「アメリカ航空宇宙局」と呼ばれます。
どちらも宇宙だけでなく、航空分野の研究や技術開発にも関わっている点が特徴です。
JAXAは日本の宇宙開発に必要な研究や技術を担い、NASAはアメリカの宇宙・航空分野における大規模な計画を進めています。
日本のJAXAとアメリカのNASAは何をする機関?
JAXAは、日本の宇宙開発や航空技術の研究を進める国立研究開発法人です。
ロケットや人工衛星の開発、宇宙科学の研究、宇宙飛行士の活動支援など、幅広い分野を担当しています。
一方、NASAはアメリカ政府の宇宙・航空分野を担う機関です。
有人宇宙飛行や月探査、惑星探査、宇宙望遠鏡など、さまざまな宇宙計画を進めています。
両機関は似た分野で活動していますが、同じ計画を同じ規模で進めているわけではありません。
それぞれの国の方針や予算に基づいて、独自の研究や開発を行っています。
JAXAは2003年に3つの組織を統合して設立された
JAXAは、2003年10月1日に誕生しました。
設立時には、次の3つの組織が統合されています。
- 宇宙科学研究所(ISAS)
- 航空宇宙技術研究所(NAL)
- 宇宙開発事業団(NASDA)
それぞれ宇宙科学、航空技術、宇宙開発などを担当していた組織です。
これらを統合することで、日本の宇宙・航空分野における研究から開発までを一体的に進める体制が整えられました。
なお、JAXAは設立当初から現在の国立研究開発法人だったわけではありません。2015年4月に国立研究開発法人へ移行しています。
JAXAとNASAでは組織の仕組みや国との関係が異なる

JAXAとNASAの大きな違いのひとつが、組織としての位置付けです。
どちらも国の宇宙開発を支える機関ですが、法律上の仕組みや行政との関係は異なります。
JAXAは国立研究開発法人として研究や技術開発を進める
JAXAは、日本の国立研究開発法人です。
国が定める宇宙政策や研究開発の方針に基づき、宇宙・航空分野の研究や技術開発を進めています。
国立研究開発法人は、国の政策に沿って研究開発を行うために設けられた法人です。
JAXAでは、基礎的な研究から実際の宇宙計画に必要な技術の開発まで、幅広い活動を行っています。
例えば、ロケットを宇宙へ打ち上げるための技術や、人工衛星を運用する技術、宇宙飛行士が活動するための設備などが挙げられます。
NASAはアメリカ政府の宇宙・航空分野を担う機関
NASAは、アメリカ政府の行政機関です。
1958年に設立され、宇宙や航空に関する研究、開発、探査などを行っています。
NASAは、アメリカの宇宙政策を実行する機関のひとつとして、さまざまな宇宙計画を進めています。
有人宇宙飛行や月探査だけでなく、火星探査機の開発、地球観測、宇宙望遠鏡による天体観測などもNASAの活動です。
また、NASAは自らすべての設備や宇宙機を製造するわけではありません。
民間企業や大学、海外の宇宙機関などと協力しながら、研究や開発を進めています。
日本とアメリカでは宇宙開発を進める体制に違いがある
JAXAとNASAは、どちらも国の宇宙開発を支えていますが、宇宙計画の進め方には違いがあります。
日本では、JAXAが研究開発の中心的な役割を担い、国の方針に基づいて計画を進めます。
アメリカでは、NASAが大規模な宇宙計画を進める一方で、民間企業がロケットや宇宙船の開発・運用を担う場面も多くあります。
例えば、NASAの有人宇宙飛行では、民間企業が開発した宇宙船を利用する取り組みが進んでいます。
このように、宇宙開発は国の機関だけで完結するものではなく、企業や研究機関との協力によって成り立っています。
宇宙開発から航空研究まで両機関の活動を比較

JAXAとNASAは、宇宙に関するさまざまな活動を行っています。
ロケットや人工衛星の開発だけでなく、宇宙の成り立ちを調べる研究や、航空機の技術開発なども重要な仕事です。
ロケットや人工衛星の開発と運用
宇宙開発に欠かせないのが、ロケットや人工衛星です。
JAXAは、日本のロケット開発や人工衛星の研究・運用に関わっています。
例えば、H3ロケットは人工衛星や宇宙探査機などを宇宙へ運ぶために開発された日本の大型ロケットです。
人工衛星には、地球の様子を観測するものや、通信・測位に関わるものなど、さまざまな種類があります。
NASAもロケットや人工衛星の開発・運用を行っています。
ただし、NASAでは民間企業が開発したロケットや宇宙船を利用する計画も多く、JAXAとは開発や運用の体制に違いがあります。
宇宙科学や惑星探査に関する研究
宇宙には、まだ解明されていないことがたくさんあります。
宇宙がどのように生まれたのか、惑星はどのように形成されたのか、地球以外にも生命が存在する可能性があるのかなど、さまざまな研究が行われています。
JAXAでは、宇宙科学の研究や惑星探査に取り組んでいます。
特に、小惑星探査機「はやぶさ」や「はやぶさ2」は、日本の宇宙科学を代表する計画です。
NASAも、火星探査や惑星探査、宇宙望遠鏡などを通じて、宇宙の研究を進めています。
NASAの探査機は、火星の地表を調べたり、太陽系の天体を観測したりするために利用されています。
航空機の安全性や性能向上につながる技術開発
JAXAとNASAは、宇宙だけでなく航空分野の研究にも取り組んでいます。
JAXAでは、航空機の性能向上や騒音の低減、安全性に関する研究などを行っています。
例えば、航空機の空気抵抗を減らす技術や、飛行中の騒音を抑える技術などです。
NASAも航空技術の研究を行っており、航空機の設計や飛行技術、環境への影響を抑えるための研究などを進めています。
宇宙開発のイメージが強い両機関ですが、空を飛ぶ航空機の技術も重要な研究分野です。
宇宙飛行士の活動を支える有人宇宙開発
JAXAとNASAは、宇宙飛行士が宇宙で活動するための技術開発にも関わっています。
宇宙飛行士が宇宙で長期間生活するには、空気や水、電力などを確保する必要があります。
また、宇宙空間で実験や作業を行うための設備も必要です。
NASAは有人宇宙飛行の分野で多くの実績を持ち、JAXAも国際宇宙ステーション(ISS)への参加などを通じて、有人宇宙活動の経験を積み重ねています。
日本は独自の有人宇宙船を運用していませんが、宇宙飛行士の活動やISSの運用に関わる技術を開発しています。
NASAとJAXAの予算や職員数、施設規模を比較

JAXAとNASAを比較すると、組織の規模には大きな違いがあります。
NASAはアメリカの大規模な宇宙計画を担っており、予算や研究施設、職員数などの面でもJAXAを上回っています。
NASAは大規模な研究施設や宇宙計画を運営している
NASAは、アメリカ各地に研究施設や宇宙センターを持っています。
代表的な施設として、次のような場所があります。
- ジョンソン宇宙センター
- ケネディ宇宙センター
- ジェット推進研究所
- マーシャル宇宙飛行センター
ジョンソン宇宙センターは、有人宇宙飛行の訓練や管制などに関わる施設です。
ケネディ宇宙センターは、ロケットの打ち上げに関わる施設として知られています。
ジェット推進研究所は、惑星探査機などの研究・開発に関わっています。
NASAは、こうした施設を活用しながら、月探査や火星探査、有人宇宙飛行などの大規模な計画を進めています。
JAXAは日本の宇宙開発を幅広い分野から支えている
JAXAも、日本各地に研究施設や宇宙センターを持っています。
例えば、筑波宇宙センターでは人工衛星や宇宙飛行士に関する業務などが行われています。
種子島宇宙センターは、ロケットの打ち上げに関わる施設です。
相模原キャンパスでは、宇宙科学の研究などが行われています。
JAXAはNASAと比べると組織の規模は小さいものの、日本の宇宙開発に必要な研究や技術開発を幅広く担当しています。
小惑星探査や人工衛星の開発、ロケットの研究など、さまざまな分野で成果を上げています。
予算や職員数は年度や集計方法によって異なる
JAXAとNASAの規模を比較するときには、予算や職員数にも注目できます。
ただし、予算は年度によって変わるため、比較する際には同じ年度の数字を確認することが大切です。
また、NASAの予算には、有人宇宙飛行や惑星探査、地球観測などの幅広い計画が含まれています。
JAXAの予算も、ロケットや人工衛星の開発、宇宙科学、航空技術など、さまざまな分野に使われています。
さらに、宇宙開発に関わる予算は、各機関の予算だけでなく、国防分野や民間企業の活動なども関係します。
そのため、単純に予算の数字だけを比べて、宇宙開発全体の規模を判断することはできません。
JAXAとNASAの技術にはそれぞれ異なる強みがある

JAXAとNASAの技術力を比較すると、NASAのほうが大規模な計画や有人宇宙飛行で豊富な実績を持っています。
一方、JAXAにも小惑星探査や宇宙機の技術など、世界的に注目される分野があります。
技術力は、組織の規模だけで決まるものではありません。
NASAは有人宇宙飛行や月探査で多くの実績を持つ
NASAは、有人宇宙飛行の分野で長い歴史を持っています。
1960年代から1970年代にかけて行われたアポロ計画では、アメリカの宇宙飛行士が月面に着陸しました。
また、スペースシャトルや国際宇宙ステーションなど、さまざまな有人宇宙計画にも関わっています。
現在も、月探査を目指すアルテミス計画などを進めています。
NASAは、大型ロケットや有人宇宙船、宇宙飛行士の訓練など、幅広い分野で豊富な経験を持っています。
JAXAは小惑星探査や精密な宇宙技術で成果を上げている
JAXAは、宇宙科学や探査技術の分野で独自の成果を上げています。
特に注目されているのが、小惑星探査機「はやぶさ」シリーズです。
小惑星まで探査機を送り、地表の物質を採取して地球へ持ち帰ることは、非常に難しい技術です。
JAXAは、このような探査を実現するために、航行技術や着陸技術、試料を地球へ持ち帰る技術などを開発してきました。
また、人工衛星やロケットの開発でも、日本独自の技術を活用しています。
NASAと比べると組織の規模は小さいものの、JAXAにも得意とする分野があります。
はやぶさシリーズが示した日本の小惑星探査技術
「はやぶさ」は、2003年に打ち上げられた小惑星探査機です。
小惑星イトカワを探査し、地表の物質を採取して地球へ持ち帰ることを目指しました。
2010年、はやぶさは小惑星の物質が入ったカプセルを地球へ帰還させました。
その後、2014年には「はやぶさ2」が打ち上げられました。
はやぶさ2は小惑星リュウグウを探査し、2020年に試料を地球へ持ち帰っています。
はやぶさ2では、小惑星の表面だけでなく、人工的に作ったクレーターを利用して地下の物質を採取することにも成功しました。
こうした成果は、太陽系の成り立ちを調べるうえで重要な研究材料となっています。
H3ロケットの開発から見る日本の宇宙輸送技術
H3ロケットは、日本の次世代大型ロケットとして開発されたロケットです。
人工衛星や宇宙探査機などを宇宙へ運ぶ役割を担います。
ロケットには、目的の場所まで荷物を運ぶ能力だけでなく、打ち上げの信頼性や費用なども重要です。
H3ロケットでは、打ち上げに必要な技術の改良や、運用の効率化などが目指されています。
日本の宇宙開発を支える重要な技術のひとつであり、今後の人工衛星や宇宙探査計画にも関係しています。
技術力は規模だけでは比較できない
JAXAとNASAは、どちらも宇宙開発に必要な技術を持っています。
NASAは、有人宇宙飛行や大規模な月探査などで多くの実績を持っています。
一方、JAXAは小惑星探査や精密な宇宙技術などで成果を上げています。
そのため、どちらが優れているかを一言で決めることはできません。
例えば、有人宇宙飛行の実績を比較する場合と、小惑星から試料を持ち帰る技術を比較する場合では、注目するポイントが異なります。
それぞれの機関が得意とする分野や、取り組んできた計画を見ていくことが大切です。
JAXAとNASAは独立した機関として宇宙開発に協力している

JAXAとNASAは、それぞれ独立した機関です。
JAXAがNASAの下部組織として活動しているわけではありません。
ただし、宇宙開発では国際協力が重要になるため、両機関が協力して進める計画もあります。
JAXAはNASAの下部組織ではなく独立した機関
JAXAは日本の国立研究開発法人であり、NASAはアメリカ政府の宇宙・航空分野を担う機関です。
それぞれの組織は、異なる国の制度や方針に基づいて活動しています。
JAXAは日本の宇宙開発を支える機関であり、NASAの指示を受けて動く組織ではありません。
NASAも、JAXAの上位組織ではありません。
両機関は、必要に応じて協力しながら宇宙開発を進めています。
両機関はそれぞれの国の方針や計画に基づいて活動する
JAXAとNASAは、それぞれの国の宇宙政策や計画に基づいて研究開発を行っています。
日本では、政府が宇宙政策の方針を定め、JAXAなどが研究や技術開発を進めます。
アメリカでも、政府の方針に基づいてNASAが宇宙計画を進めています。
両機関が協力する場合でも、それぞれの国が担当する技術や計画があります。
例えば、国際宇宙ステーションでは、日本が「きぼう」を担当し、アメリカはISS全体の運用調整などを担っています。
国際協力では技術や設備、研究成果を持ち寄る
宇宙開発には、多くの技術や設備が必要です。
ロケットや宇宙船を開発するだけでなく、宇宙飛行士の訓練や宇宙での実験、地上からの管制なども必要になります。
そのため、複数の国や機関が協力して計画を進めることがあります。
JAXAとNASAも、国際宇宙ステーションや月探査などの計画で協力しています。
それぞれが持つ技術や経験を活用することで、単独では難しい大規模な宇宙計画を進めることができます。
JAXAとNASAが協力する主な宇宙開発プロジェクト
JAXAとNASAが協力している代表的な計画には、国際宇宙ステーション(ISS)やアルテミス計画があります。
ISSでは、日本が開発した「きぼう」日本実験棟を利用した研究や、宇宙飛行士の活動などが行われています。
アルテミス計画では、月探査に向けて日本とアメリカが技術や設備の面で協力しています。
このように、JAXAとNASAはそれぞれ独立した機関でありながら、宇宙開発のさまざまな場面で協力しています。
日本の宇宙飛行士はJAXAに所属し国際的な訓練を受ける

日本人宇宙飛行士は、JAXAに所属しています。
宇宙飛行士になるためには、宇宙で活動するための知識や技術を身につける必要があります。
また、国際宇宙ステーションなどで活動する場合には、NASAをはじめとする海外の宇宙機関とも連携します。
JAXAの宇宙飛行士はどのような仕事をしている?
JAXAの宇宙飛行士は、宇宙での実験や作業などを担当します。
国際宇宙ステーションに滞在する場合には、科学実験や設備の点検、宇宙施設の保守作業などを行います。
また、地上にいる間も宇宙飛行士の仕事は続きます。
訓練を受けたり、宇宙で行う実験の準備をしたり、宇宙開発に関する活動に参加したりします。
宇宙飛行士は、単に宇宙へ行く人ではなく、宇宙での研究や活動を支える専門職です。
NASAなどの施設で訓練を行う理由
日本人宇宙飛行士は、JAXAだけでなく、NASAなどの海外施設でも訓練を受けます。
国際宇宙ステーションは、複数の国や機関が協力して運用している施設です。
そのため、宇宙飛行士は自分の所属する機関だけでなく、ISSに関わる各国の設備や作業についても理解する必要があります。
NASAの施設では、宇宙船の操作やISSでの活動に必要な訓練などが行われます。
また、国際的な計画に参加するためには、海外の宇宙飛行士や技術者と協力することも大切です。
日本人宇宙飛行士がISSで担う活動
日本人宇宙飛行士は、ISSでさまざまな活動を行っています。
例えば、宇宙環境を利用した科学実験や、設備の点検、宇宙施設の保守作業などです。
ISSには、日本が開発した「きぼう」日本実験棟があります。
日本人宇宙飛行士は、「きぼう」を利用した実験や作業にも関わっています。
また、ISSでは日本だけでなく、アメリカやヨーロッパなどの研究機関が実験を行っています。
日本人宇宙飛行士も、こうした国際的な研究活動を支える役割を担っています。
日本独自の有人宇宙船を運用せずに宇宙活動へ参加する仕組み
日本は、現在、宇宙飛行士を乗せて運用する独自の有人宇宙船を持っていません。
そのため、日本人宇宙飛行士がISSへ向かう際には、アメリカなどの有人宇宙船を利用しています。
一方、日本は有人宇宙活動に必要な技術を開発しています。
例えば、ISSへの物資補給を行った「こうのとり」は、日本が開発した無人の宇宙輸送機です。
「こうのとり」は、食料や実験装置などをISSへ運ぶために利用されました。
また、日本はISSの「きぼう」の開発や運用などを通じて、有人宇宙活動に関する技術や経験を積み重ねています。
国際宇宙ステーションではJAXAとNASAが役割を分担

国際宇宙ステーション(ISS)は、地球の周りを回る大型の宇宙施設です。
複数の国や宇宙機関が協力して建設・運用しており、宇宙飛行士が長期間滞在しながら研究や実験を行っています。
ISSは複数の国や宇宙機関が協力して運用する施設
ISSは、アメリカ、ロシア、日本、ヨーロッパ、カナダなどが協力して運用している宇宙施設です。
宇宙空間では、地上とは異なる環境を利用してさまざまな研究が行われています。
例えば、微小重力環境を利用した実験や、宇宙での長期滞在に関する研究などです。
ISSは、宇宙での活動に必要な技術や知識を蓄積するための重要な施設となっています。
日本実験棟「きぼう」の開発と運用をJAXAが担当
「きぼう」は、日本が開発したISSの実験棟です。
宇宙飛行士が実験を行うための設備や、研究装置などが備えられています。
「きぼう」では、宇宙環境を利用したさまざまな研究が行われています。
また、宇宙飛行士が作業するための設備や、地上から実験を管理するための仕組みも整えられています。
JAXAは、「きぼう」の開発や運用管制を担当しています。
NASAが担うISS全体の運用や調整
ISSは複数の国や機関が協力して運用していますが、アメリカはISS全体の運用に関する調整を担っています。
NASAは、ISSの運用や宇宙飛行士の活動、各国の設備などに関する調整を行っています。
一方、JAXAは「きぼう」の運用管制などを担当しています。
このように、ISSでは各国や機関がそれぞれの役割を分担しながら、ひとつの宇宙施設を運用しています。
日本とアメリカが協力して行う宇宙実験
ISSでは、日本とアメリカの研究機関が協力して実験を行うこともあります。
宇宙環境では、地上とは異なる条件で研究を進めることができます。
例えば、微小重力環境を利用した材料研究や、宇宙での長期滞在に関する研究などです。
「きぼう」では、日本の研究機関や大学などが関わる実験も行われています。
ISSは、国際的な研究活動を進めるための重要な施設です。
アルテミス計画で進むJAXAとNASAの月探査協力

NASAは、再び人類を月へ送り、将来の月面活動につなげるためのアルテミス計画を進めています。
この計画には、日本をはじめとする複数の国や機関が参加しています。
NASAが主導するアルテミス計画の目的
アルテミス計画は、NASAが主導する月探査計画です。
月への有人飛行や月面活動を進め、将来の宇宙探査につながる技術や経験を積み重ねることを目指しています。
アポロ計画以来となる有人月探査を目指す計画として注目されています。
また、月の周辺に宇宙飛行士が活動するための拠点を整備する構想も含まれています。
月周回拠点「ゲートウェイ」で日本が担う役割
ゲートウェイは、月の周りを回る軌道に建設することが計画されている宇宙拠点です。
月面探査に向けた活動や、将来の宇宙探査に必要な技術の研究などに利用することが想定されています。
日本は、ゲートウェイ計画に参加しており、生命維持に関する技術や物資補給などの分野で協力することになっています。
生命維持技術とは、宇宙飛行士が宇宙で生活するために必要な空気や水などを確保する技術です。
日本は、ISSでの「きぼう」の運用や「こうのとり」による物資補給などの経験を活かし、ゲートウェイ計画に参加しています。
日本の有人与圧ローバーと月面探査への参加
日本は、月面で宇宙飛行士が活動するための有人与圧ローバーの開発にも関わっています。
有人与圧ローバーは、宇宙飛行士が内部に乗り込み、月面を移動しながら活動できる車両です。
月面は地球とは環境が大きく異なり、宇宙飛行士が安全に活動するためにはさまざまな技術が必要です。
例えば、宇宙服を着たまま長時間活動することや、月面の地形を移動することなどが課題になります。
日本は、こうした月面活動に必要な技術の開発を進めています。
月探査に向けてJAXAとNASAが進める技術協力
アルテミス計画では、NASAとJAXAがさまざまな分野で協力しています。
日本は、ゲートウェイに関する技術や物資補給、有人与圧ローバーなどの分野で参加しています。
また、日本人宇宙飛行士が将来の月探査に参加する機会についても、日米間で協力が進められています。
月探査は、ひとつの国だけで進めるには大規模な計画です。
各国が持つ技術や経験を活用しながら、月面での活動を目指しています。
JAXAとNASAの違いについてよくある疑問

ここでは、JAXAとNASAについてよくある疑問をまとめます。
JAXAとNASAはどちらの技術力が高い?
JAXAとNASAは、どちらも宇宙開発に必要な技術を持っています。
NASAは有人宇宙飛行や月探査などで豊富な実績を持ち、大規模な宇宙計画を進めています。
一方、JAXAは小惑星探査や宇宙科学などの分野で独自の成果を上げています。
そのため、技術力を単純に比較することはできません。
どの分野に注目するかによって、それぞれの強みが異なります。
NASAのような宇宙機関は日本にも必要?
日本にも、JAXAという宇宙・航空分野の研究開発を担う機関があります。
JAXAは、日本の宇宙開発を支えるために、ロケットや人工衛星の開発、宇宙科学の研究などを行っています。
NASAと同じ組織を日本に設けるというよりも、日本の宇宙政策や技術開発に必要な役割をJAXAが担っていると考えるとわかりやすいでしょう。
JAXAとNASAはどちらも宇宙飛行士を育成している?
JAXAとNASAは、どちらも宇宙飛行士の育成に関わっています。
JAXAは日本人宇宙飛行士を選抜し、訓練や宇宙での活動を支えています。
NASAもアメリカの宇宙飛行士を育成し、有人宇宙飛行やISSなどの計画に参加させています。
ただし、宇宙飛行士の訓練や活動は、所属する機関だけで完結するものではありません。
ISSなどの国際的な計画では、各国の宇宙機関が協力して訓練や活動を行っています。
日本とアメリカが協力することで宇宙開発はどう進む?
宇宙開発には、多くの技術や設備が必要です。
JAXAとNASAが協力することで、それぞれの機関が持つ技術や経験を活用できます。
例えば、ISSでは日本が「きぼう」を担当し、アメリカなどの機関と協力して運用しています。
アルテミス計画でも、日本はゲートウェイや月面探査に関する技術で参加しています。
このように、国際協力は大規模な宇宙計画を進めるうえで重要な役割を担っています。
まとめ

JAXAとNASAは、日本とアメリカの宇宙・航空分野を担う機関です。
JAXAは国立研究開発法人として、日本の宇宙開発や航空技術の研究を進めています。
NASAはアメリカ政府の宇宙・航空分野を担う機関であり、有人宇宙飛行や月探査、惑星探査などの大規模な計画を進めています。
組織の規模や予算ではNASAのほうが大きいものの、JAXAにも小惑星探査や宇宙技術などの得意分野があります。
また、JAXAはNASAの下部組織ではなく、それぞれ独立した機関です。
国際宇宙ステーションやアルテミス計画などでは、両機関が技術や設備を持ち寄りながら協力しています。
JAXAとNASAは、組織の仕組みや規模には違いがあるものの、宇宙の研究や探査を進めるうえで重要な役割を担っています。

